※この話は続きものです
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投資詐欺で回収できない現実|強制執行準備と財産調査の始まり
投資詐欺に遭い、
依頼した弁護士によって、
K氏の財産調査が進められました。
その中で判明したのが、
わずか2万円で購入されていた謎の土地でした。
その後も、K氏からの返金は一切なく、時間だけが過ぎていきました。
私は、最後の手段として、
財産開示請求に踏み切ることになります。
そして迎えた、K氏との対面の日。
「とりあえず土地でも差し押さえたらいいよ」
そう投げやりに言い放ち、K氏は審問室を出ていきました。
――あの2万円の土地は、本当に差し押さえられるのか。
――それとも、最初から仕組まれていたものなのか。
私は、その違和感の正体を確かめるため、動き始めました。
2万円の土地に残る違和感|差し押さえ対象としての価値はあるのか
私が投資を開始した直後、
K氏が2万円で購入していた土地。
その事実が、ずっと頭から離れませんでした。
なぜ、あのタイミングで。
なぜ、そんな安い土地を。
違和感は消えないままでした。
弁護士が取得した土地の登記事項証明書には、
売主の名前と住所が記載されていました。
私はその情報をもとに、自分でも調べてみました。
すると、売主は女性の会社経営者であることが分かり、
会社名や電話番号も確認できました。
私はすぐに、その情報をS社長に伝えました。
土地購入の真相が判明|投資詐欺と財産隠しの可能性
「ほんなら、その人に俺から電話して、Kに土地売った経緯とか聞きますわ」
S社長はそう言い、すぐに動きました。
しばらくして、S社長から電話がありました。
「全部聞いたで。Kとはゴルフで知り合ったらしいわ。
分筆もできへん、売れない土地があるって話したら、
2万円で売ってくれ言われたらしいわ。
司法書士にも“売る価値ない土地”って言われてたみたいやで。
しかし、よう私の連絡先わかりましたね、って驚いてはりましたわ」
その話を聞いたとき、私は妙に納得してしまいました。
点と点が、つながった気がしたのです。
偶然ではないと気づいた瞬間|強制執行対策としてのダミー資産
私が投資に参加した直後に、K氏が購入した“価値のない土地”。
これは偶然なのか――。
私は、そうは思えませんでした。
むしろ、こう考える方が自然でした。
将来、私が訴訟を起こし、
強制執行をかけてくる可能性を見越して
あえて差し押さえ用の“価値のない財産”を準備していたのではないか
2万円という、奪われても痛くもかゆくもない金額。
それを“財産があるように見せるための材料”として用意していたのではないか。
そう考えると、すべての辻褄が合いました。
このとき私は、はっきりと感じました。
K氏は、相当手慣れた詐欺師だ
偶然ではない。
あまりにも用意周到すぎる。
何人も騙してきたのではないか――
そんな疑念が、現実味を帯びてきました。
S社長も以前からこう言っていました。
「Kは長年、こういうことやって生きてきた奴や思いますわ。経験上、分かるんです」
差し押さえ可能な財産が見えてきた|店舗と取締役の関係
さらに、K氏が関わっているという、
内縁の妻の店舗についても動きがありました。
S社長は言いました。
「謄本取ったら分かるで。Kが経営しとる可能性ある」
実際に登記を取得すると――
そこには、Kの名前が“取締役”として記載されていました。
「な、経営者やろ?取締役やったら報酬ない可能性もあるけどな。
この店、差し押さえできますわ」
私は思わず聞きました。
「え…店って差し押さえできるんですか?」
「できるで。Kが関わっとる以上、対象になる可能性ある」
一気に現実が動き始めた感覚がありました。
自宅特定の重要性|強制執行で必要な住所の条件
しかし、最大の問題は“住所”でした。
「Kの免許証の住所、誰も住んでないダミーやろ?
あそこでは強制執行できへん。実際に住んでる場所を特定せなあかん」
私はこれまで、内縁の妻について調べていました。
旧店舗は自宅兼店舗。
現在も同じ場所に住んでいる可能性がありました。
しかも、その場所はK氏の免許証の住所である空き家の近く。
――ということは、K氏もこの周辺にいるのではないか。
そう思った瞬間、あることを思い出しました。
名刺から見えた証拠|詐欺師の住所特定につながる手がかり
以前、知人をK氏に紹介したことがありました。
もしかして――
私は知人に連絡しました。
事情を説明すると、
「名刺残ってるよ」と言われ、写真を送ってもらいました。
そこには、K氏の顔写真と住所が記載されていました。
その瞬間――
私は、ある言葉を思い出しました。
「詐欺師は必ずどこかに隙を残している」
S社長が言っていた言葉です。
これまで何も掴めなかったのに、
最後に残っていたのは――
たった一枚の名刺でした。
完璧に見えた相手にも、
必ずどこかに“ほころび”がある。
それが、ようやく目の前に現れた気がしました。
私はすぐにS社長に伝えました。
しかし――
「それだけじゃ、住んでる証拠にはならんな」
そう言われました。
自分の足で掴んだ証拠|差し押さえに必要な現地確認
私は、実際にその住所を確かめに行くことを決めました。
遠方だったため、早朝から出発しました。
その場所は、コンビニすらない新興住宅街。
同じような家が並び、探すのは簡単ではありませんでした。
それでも、必死に歩き回り――
なんと、ついに見つけたのです。
K氏の名前が書かれた表札のある家を
私は急いで、表札と外観の写真を撮りました。
写真撮影しているところを誰にもみつからないようにとかなり焦りました。
すぐにS社長に電話しました。
「見つけたんですよ!Kの家。まさか見つかると思いませんでした。」
すると、笑いながらこう言われました。
「え~!?えらい遠いのに探しに行ったんですか。ようやりましたね~」
その言葉で、少しだけ報われた気がしました。
この日は一日がかりだったため、クタクタになりました。
強制執行手続きの新たな壁|裁判所書類と準備の現実
これで、自宅の証明に近づいた。
そう思ったのも束の間、
次に待っていたのは、別の壁でした。
「強制執行の書類、自分で書いてもらわなあきませんで」
債務名義、送達証明書、執行文――
聞いたこともない言葉ばかりでした。
私は一気に不安になりました。
正直、何も分からない。
パニックになりながら、私はS社長にお願いしました。
「お願いです。裁判所まで一緒に来てもらえませんか」
「うーん…忙しいねんけどなぁ。まあ・・、ええですよ」
そう言ってもらえたとき、少しだけ安心しました。
それでも強制執行へ進む理由|投資詐欺被害からの再起
裁判所での手続きという新たな壁。
正直、怖かった。
でも――
ここを越えなければ、何も変わらない。
私は覚悟を決めました。
そして、S社長とともに、
裁判所へ向かうことにしました。
ーーー
詐欺から再起している看護師
投資詐欺で全て失いました。
勝訴しても、お金は戻りませんでした。
夜勤看護師|借金返済でトリプルワークの日々。
どん底から人生を立て直しています。
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