■それでも、諦めきれなかった
私は、まだ諦めていませんでした。
民事訴訟と同時に、
ネットで被害者を探し続けていました。
■被害者同士を会わせない理由
投資を始めるとき、投資家Kはこう言っていました。
「参加者同士は絶対に会わせない。なぜかわかる?トラブルの元になるからだよ」
当時の私は、その言葉を疑いませんでした。
むしろ「しっかり管理している人なんだ」とさえ思っていました。
でも今なら分かります。
あれは、被害者同士が繋がることを防ぐためだったのだと。
もし連絡を取り合えば、被害に気づき、集団で動く可能性がある。
それを恐れていたのだと思います。
■ネットで見つけた一筋の希望
私は必死にネットで情報を探しました。
すると、あるブログにたどり着きました。
そこは、投資家Kの手法や実態を検証するブログでした。
私を騙した投資家Kについても書かれており、
「信用できない」「怪しい」と明確に批判されていました。
私は迷いましたが、ダメ元でメッセージを送りました。
自分の被害の経緯を、すべて伝えたのです。
■つながった被害者たち
すると、返事が来ました。
「その内容をブログに掲載します。
他の被害者から反応があるかもしれません」
その言葉に、私はすがるような気持ちでした。
どうか他にも被害者がいてほしい。
そして、その人たちと繋がりたい。
それだけを願っていました。
しばらくして、2人から反応があったと連絡がありました。
1人は男性。
もう1人は女性でした。
男性は私に直接連絡をくれました。
「僕は100万円失いました。でも、自分も悪いし、もう諦めています」
そう言っていました。
裁判を起こす気もないとのことでした。
一方の女性は、投資には参加しなかったものの、
投資家Kに会ったことがあるとのことでした。
「経歴があまりにも怪しくて、参加しませんでした」
そう話してくれました。
そして、
「車のナンバーの一部なら覚えています」
と、4桁の番号を教えてくれたのです。
私は、その情報を聞いたとき、
ほんの少しだけ前に進んだ気がしました。
■それでも、助けてはもらえなかった
その後、私はもう一度、ブログを書いてくれた人に連絡しました。
投資家Kについて、さらに詳しく取り上げてほしいとお願いしたのです。
しかし返ってきたのは、冷たい言葉でした。
「詐欺師にお金を出してしまったあなたは往生際が悪いですね。
もう忘れた方がいいですよ。
他にも稼げる投資はあります」
私は、その言葉に怒ることもできませんでした。
なぜなら、分かっていたからです。
他人にとっては、ただの他人の出来事。
わざわざ無償で関わる理由など、ないのです。
私は、
「無理を言ってすみませんでした。ありがとうございました」
とだけ返しました。
■誰も助けてはくれない現実
そして思いました。
やっぱり、誰も助けてはくれない。
自分を救えるのは、自分しかいない。
その現実を、痛いほど思い知らされました。
■それでも、終わりたくなかった
それでも――
私は、まだ終わりたくなかった。
何も持っていない状態で、
もう一度、動き始めることにしました。
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